『線がつなぐ』キャスト対談① -宮田直人、橋本昌也-

オブジェクトシアター公演『線がつなぐ』に出演するキャストの皆さんでの対談を行いました。
第一弾は共同演出のお二人での対談です。この企画に至った経緯や創作を進めてみた感想を語ってもらいました。


ー簡単に自己紹介をお願いしますー

宮田:今回『線がつなぐ』のキャスト対談ということで、最初はこの共同演出の二人でやっていきたいと思っています。ジャグリング・ユニット・フラトレス代表の宮田です。よろしくお願いします。
橋本:プロマジシャンの橋本昌也です。よろしくお願いします。

ーこの企画に至った経緯を教えてくださいー

宮田:実は結構前から一緒にやろうみたいな話はあったんですよね。
橋本:そうですね。宮田さんとはノンバーバルシアター『ギア-GEAR-』で数年間ご一緒してて、それに加えて、いいむろなおきさんの所でパントマイムを一緒に学んでたってのもあって、いつか何か一緒に出来たらなってのがあったんですよね。且つ僕はフラトレスの作品が好きだったので、この雰囲気の中でマジック入れれないかなって妄想してたんですよね。
宮田:今年の4月ぐらいかな?折角だったらこの機会にやっちゃえと思って。いつやるか、いつやるかみたいな感じだったけど。
橋本:急にLINE来たから吃驚しましたけど 笑

ーお互いの印象は?ー

宮田:まーくん(橋本さん)って特殊なマジシャンだと思っていて。
橋本:かもしれないですね。
宮田:単純にマイムをやってるマジシャンは少ないと思うんですけど、それをどれぐらい本格的にやるかって話があるじゃないですか。マジックに関してもマイムに関しても、凄い突き詰めるというか、どちらも熱心にやり込んだマジシャンっていうかなり珍しいパターンじゃないのかなと。

宮田:あと、こだわり強いっていう印象が僕の中ではある。
橋本:強いかもしれないですね。でもそれは宮っちさんもでしょ。
宮田:そうですか?
橋本:こだわり強くないと、こんな風にフラトレスで作品何個も作らないし、確固たる自分の好きなものがあるからかなと思ってますね。
宮田:あとこれはパフォーマーの世界では良かったり悪かったりではあると思うんですけど、オタク気質をかなり残しながらこだわりを持ってるという部分は他の人に比べてあるのかなと。
橋本:でも凄く分かりますよ、僕もマジックオタクなんで。
宮田:

橋本:実際、組んでやりはじめてどうでした?印象変わりました?
宮田:僕は思ってた通りだなって印象で、こだわり強いし、なおかつマジック道具の作ったりが凄い丁寧というか。ギアとかマイムとか集団創作を色々やってきている流れで全体画としてこうなったらいいね、っていうビジョンを持ちながらやってる人だなって印象は持っていますね。
橋本:ありがてぇ。
宮田:良く言い過ぎた?笑
橋本:いやいや、ありがとうございます。笑

橋本:僕ね、宮っちさんとやり始めて思ったのは、緻密な方だなと思いましたね。みんなと連絡とる時もマメにしてくるし、なんだ、これは後ろにAIか何かが付いてるのか?っていうぐらい細かくやってるから、これがフラトレスっていう団体を仕切ってまとめ上げてる宮田直人っていう人なんだなって思いました。
宮田:

ー稽古を進めてみての感想を教えてくださいー

橋本:今まで一緒の舞台に立ってて、パントマイムも一緒にやってて共通言語とか親和性が多いだろうなって思って取り組み始めたんですけど、一緒に作り始めてから宮田さんが見てるところはもっと深いというか、僕が見てるところよりもっといろんなところが見えてるんだなっていうのは感じました。例えば”オブジェクトシアター”っていうものの考え方・捉え方の気付きみたいなのが多かったです。

橋本:集団劇とか他のジャンルの人と組んでパフォーマンスを作ることってのはあるんですけど、何だろうな、もっとこう繊細な、細い糸を通していくような感覚というか。
宮田:ジャグリングの界隈とか、あまり広くはないだろうけどオブジェクトシアターの界隈ってのがあったとしたら、その中でもかなり特殊な事をしているなって認識はあって。特殊だからこそ、今までのこれが良いとされている、当たり前だってされている常識が通用しなかったり、逆に良くないって瞬間があるなって感じていて。今までの良いとされているものは理由や歴史があってそうなっているのは事実だけど、一回それを取っ払わないと、違う方向性のものは作りにくいなって。そうなった時に、一定の価値観を持っている人だとどんどんストレスになっていくから、広く物事を考えていける人と一緒にやりたいなってのもあって、いい人を誘ったんじゃないかなって思ってますね。

ーこの舞台で目指したいものは何ですか?ー

橋本:まずはお客さんが面白かったなって思えるものにしたいなってのがあって、それと僕が初めてフラトレスを観たときの「あ、ジャグリングってこういう風に表現できるんだ」みたいなアハ体験じゃないですけど、面白いなって思える感覚があったんですけど、それに近い物を感じてほしいなって思いますね。あと、そんな派手なものは作ってないけど、なんか心に残るなって、そういうものを作りたいなって、凄く抽象的ですけど。

宮田:僕は今、元々想定していたものと、出来上がりそうなものが若干ずれてるんですよね。分かりやすくジャグリングの人、マジックの人が共同演出をしているから、他のいろんな要素はあるけども、マジックとジャグリングの噛み合いを綺麗にしていくのが目指すべきところなんだろうなって思ってたんですよ。ただ、いざ色んな事を考えていくと、ジャグリングに出せる効果とマジックに出せる効果は勿論違うし、ジャグリングが行われている状態・マジックが行われている状態をそれぞれ拡大解釈した時の範囲が結構違うなって思ってるんですよね。それを”オブジェクトシアター”っていう単語でつなげていけるんじゃないかなって思ってたんですけど、意外と難しいというか、想定と違うって印象を受けてるんですね。

宮田:その噛み合っている状態、あんまり好きじゃない単語を使うと”融合”っていう言葉は、必ずしも達成する必要のない言葉だなという認識はあるので、マジックもジャグリングも、演劇であったりマイムであったり、そういう要素とちょっとずつ噛み合っていって、マジックとジャグリングの二つだけにあんまり囚われすぎない方がいいなと思って。全体の構成を見たときに、それぞれの要素が散りばめられているというか、点でつないでいくぐらいの感じが綺麗なところなんじゃないかなと。

ー最後にお客様にメッセージをー

宮田:こんな感じでお互い悩みながら考えながら、けど楽しく進めてますんで、実際観に来ていただいて。
橋本:このご時世なんで、観劇とかをするのって難しいと思うんですけど、もしタイミングとかが合えば、是非観に来てください。
宮田:長いこと喋りましたけど、本番も楽しみにしてください。

ーお二人ともありがとうございましたー


この記事では掲載し切れなかった対談の内容は、当団体のオンラインショップにて動画としてご購入・ご視聴いただけるようになっています。他も含めた4つの対談動画+お礼のメッセージ動画をセットにした内容になっています。公演のご予約とともに、是非ご購入ください。

次回はドラマトゥルクの黒川智紀さんとの対談です。

【公演情報】
ジャグリング・ユニット・フラトレス produce
オブジェクトシアター公演『線がつなぐ』
作・演出 宮田直人、橋本昌也

日時:2021年11月20日(土)- 21日(日)
会場:大阪市立芸術創造館
出演:宮田直人、橋本昌也、黒川智紀、安東利香、稲垣愛弓、堀口楠日、長崎奈央子

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